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ラフを描くのは面倒?
デザイナー目線で考える
ラフデザインの意味

#essay

ロゴなどのグラフィックデザインの場合でも、Webデザインの場合でもそうですが、デザインを始めるとき、最初にどのステップから手をつけるべきか迷うことがあるかもしれません。いきなりパソコンで作業を始めるのも良さそうに見えますが、少し時間を取ってラフスケッチを描くことで、後の作業が驚くほどスムーズに進むことがあります。ラフスケッチは簡単に見えるかもしれませんが、デザイン全体のベースとなる大切な工程です。この記事では、ラフスケッチがデザインプロセスにおいてなぜ大切なのか、そしてその進め方についてご紹介します。

ラフスケッチってなに?

ラフスケッチとは、デザインの初期段階でざっくりとしたアイデアをカタチにする作業のことを指します。ここで大事なのは、完璧なデザインを作ることではなく、頭の中にあるイメージを思い切って紙や画面に描き出すことがポイントです。アイデアを視覚化することで、曖昧だった構想が徐々にクリアになり、次のステップに進むための方向性が見えてきます。ラフスケッチは、自由に、そして柔軟にアイデアを出すためのプロセスです。ですから、細かいところにこだわらず、まずは大まかなカタチを描いてみることが大切です。

ラフスケッチが大事な理由

ラフスケッチを描くことは、単にアイデアをカタチにするだけでなく、デザインプロセス全体を効率化するためにも欠かせない工程です。デザインのアイデアは、頭の中でぼんやりと浮かんでいるだけでは、どこかまとまりに欠けることが多いものです。そのままパソコンで作業を始めると、途中で迷ったり、方向性が定まらずに何度もやり直す羽目になりがちです。しかし、最初にラフスケッチを描いておけば、アイデアが具体化し、全体像が見えてきます。この段階で方向性を確認しておくことで、後々の工程がスムーズに進み、結果的に時間を節約することができます。まさに、急がば回れということですね。

ラフを描くコツ

ラフスケッチは、完璧さを求める必要はありません。むしろ、ざっくりとしたアイデアを自由に描き出しましょう。ここでは、ラフを描く際のいくつかのコツをご紹介します。

[大胆に描く]

ラフはあくまでアイデアをカタチにするためのステップです。細かい部分を気にしすぎず、大きな構造や全体の流れを意識して描きましょう。スピード感を持って描くことで、アイデアの幅が広がり、新しい発見が生まれることもあります。

[たくさんアイデアを描く]

一つのアイデアに固執せず、複数の案を描いてみましょう。異なるアプローチを比較することで、デザインの方向性をより客観的に判断できるようになります。時には、最初に考えていた案よりも、別のアイデアのほうが良かったということもよくあります。

[描きすぎない]

ラフスケッチはあくまで「下書き」です。あまり詳細に描き込みすぎると、逆に柔軟性が失われることもあります。重要なのは、あくまで全体のイメージや構成をざっくりと捉えることです。細かい部分は、後のステップで詰めていけば問題ありません。

ラフを描くのは手描きかタブレットか、それともPCか

ラフスケッチを描く方法には、おおまかに、手描き、タブレット、PC作業の3つがあります。それぞれに特徴がありますが、どの方法を選ぶかは作業内容によって変わってきます。

まず、手描きのラフスケッチは、紙とペンがあればすぐに始められる手軽さが魅力です。自由に手を動かすことで、アイデアがどんどん広がり、直感的に描けるのが大きな利点です。ラフスケッチは細かいディテールよりも、全体の雰囲気や構造をざっくりと掴む作業なので、この自由さが重要です。iPadなどのタブレットを使ったラフスケッチも、手描きと同様に直感的で、自由な描画が可能です。さらに、デジタルならではのメリットとして、すぐに修正や色付けができる点や、レイヤーを使って段階的に進められる点があります。タブレット上でペンを使ってスピーディにラフを描くことで、手描きと同じ感覚を維持しながら、効率的に作業を進めることができます。一方で、PCでの作業は、実際のところラフには向いていない場合が多いです。マウスやトラックパッドを使って描くには限界がありますし、手描きやタブレットほどのスピード感や柔軟さがないため、アイデアが自然に広がりにくくなります。PCでデザイン作業を本格的に始める前に、まずは手描きやタブレットでざっくりとしたラフを描くことをおすすめします。

まとめ

ラフスケッチは、デザインの最初の工程として、とても大切です。手間がかかるように思えても、結果的には全体の流れをスムーズにし、大幅に作業時間が短縮できます。特に、アイデアがまだ曖昧な段階では、ラフを描くことで頭の中が整理されるので、作業効率に違いが出ます。手描きでもデジタルでも、自分好みの方法で構いません。重要なのは、最初に自由な発想でざっくりとしたイメージをカタチにしてみることです。と、ここまでラフを描くことの大切さをご紹介しました。しかし、実は私自身ラフを描くことは、少し面倒というのが正直なところです。ひょっとすると、デザイナーの皆さんがそうかもしれません。でも、このラフを描くことは本当に大切なことで、この工程をすっ飛ばして作業を始めたばかりに、結局デザインに膨大な時間がかかってしまった、ということも少なくありません。そんな時に思うのです。「ラフを描いておけばよかったと」

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